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ストロークと距離の救済、紛失球、アウトオブバウンズ、暫定球

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ストロークと距離の救済、紛失球、アウトオブバウンズ、暫定球
規則の目的:規則18は、ストロークと距離の罰に基づく救済を受けることを扱っている。球がペナルティーエリア以外の場所で紛失したり、アウトオブバウンズに止まった場合、ティーイングエリアからホールへとプレーすることの連続性が途絶える;そのプレーヤーは直前にストロークを行った場所から再びプレーをすることによってその連続性を取り戻さなければならない。 この規則はインプレーの球がアウトオブバウンズとなったかもしれない、またはペナルティーエリア以外の場所で紛失したかもしれない場合に時間節約のために暫定球をプレーすることができる場合と方法を扱っている。
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ストロークと距離の救済、紛失球、アウトオブバウンズ、暫定球
18.1

ストロークと距離の罰に基づく救済はいつでも認められる

18.1/1
元の球が3分の捜索時間内に見つかった場合、ティーアップした球を拾い上げることができる
ティーイングエリアから再びプレーする場合、ティーイングエリアにプレース、ドロップ、あるいはティーアップされた球は、プレーヤーがその球にストロークを行うまではインプレーの球ではない(定義「インプレー」と規則6.2参照)。 例えば、プレーヤーはティーイングエリアから球をプレーし、自分の球をほんの少しだけ捜した後で戻って来て別の球をティーアップした。プレーヤーがティーアップした球にストロークを行う前で、3分の捜索時間内に、元の球が見つかった。そのプレーヤーはティーアップした球を放棄し、罰なしに元の球でのプレーを続けることができるが、ティーイングエリアからプレーすることによって、ストロークと距離に基づいて処置することも認められる。 しかしながら、そのプレーヤーがジェネラルエリアからプレーした後に、ストロークと距離の救済を受けるために別の球をドロップした場合、その結果は異なり、そのプレーヤーはストロークと距離の罰に基づいてドロップした球でのプレーを続けなければならない。そのケースでプレーヤーが元の球でのプレーを続ける場合、そのプレーヤーは誤球をプレーすることになる。
18.1/2
ストロークと距離に基づいてプレーすることで罰を免れることはできない
プレーヤーが球を拾い上げることが認められていないのに自分の球を拾い上げた場合、そのプレーヤーはその後でストロークと距離に基づいてプレーすると決めることで規則9.4bに基づく罰を免れることはできない。 例えば、プレーヤーのティーショットは雑木林の中に止まった。プレーヤーは落ちていた球を遺棄された球だと思って拾い上げたが、その球が自分のインプレーの球であることが分かった。そのプレーヤーはその後でストロークと距離に基づいてプレーすることに決めた。 その球を拾い上げた時点では、プレーヤーがその球を拾い上げることは認められておらず、ストロークと距離に基づいてプレーする意図はなかったので、プレーヤーは規則18.1に基づくストロークと距離の罰に加え、規則9.4bに基づく1罰打を受ける。プレーヤーの次のストロークは4打目となる。
18.2

紛失球またはアウトオブバウンズ:ストロークと距離の救済を受けなければならない

18.2a(1)/1
捜索が一時的に妨げられた場合に捜索に許される時間
球が紛失となる前に、プレーヤーは自分の球を3分間捜索することが認められる。しかしながら、捜索中に「時計が止まる」状況もあり、そのような時計が止まっている時間はプレーヤーの捜索の3分間にはカウントしない。 次の例は捜索が一時的に妨げられた場合の時間をどのように考えるのかを例証している:
  • ストロークプレーで、プレーヤーが自分の球を1分間捜索した後で球を見つけた。プレーヤーはその見つかった球が自分の球であると思い込んで、30秒かけてストロークを行う方法やクラブを選択し、その球をプレーした。プレーヤーはその後でその球が誤球であったことが分かった。プレーヤーが元の球がありそうな場所に戻って捜索を再開した場合、そのプレーヤーには捜索時間が2分間残っている。捜索時間の時計はプレーヤーが誤球を見つけ、捜索を中止したときに止まっていた。
  • 委員会がプレーを中断したとき、プレーヤーは自分の球の捜索を始めてから2分間が経っていた。プレーヤーは捜索を続けた。プレーヤーが捜索を始めてから3分間が経ったとき、3分の捜索時間の終了がプレーの中断中であったとしても、その球は紛失となる。
  • プレーが中断したとき、プレーヤーは自分の球の捜索を始めてから1分間が経っていた。そのプレーヤーはさらに1分間捜索を続けた後で、捜索を中止して避難した。プレーヤーがプレーを再開するためにコースに戻ったとき、プレーがまだ再開されていなかったとしても、プレーヤーはさらに1分間その球を捜索することが認められる。
  • 2分間の捜索の後で、プレーヤーは丈の高いラフの中で球を見つけ、自分の球と確認した。プレーヤーはクラブを取りにその場所を離れた。プレーヤーが戻ったとき、その球を見つけることができなかった。プレーヤーは1分間その球を捜すことができるが、見つからなければその球は紛失となる。3分の捜索時間の時計はその球が最初に見つかったときに止まっていた。
  • プレーヤーが自分の球の捜索を始めてから2分間経ったときに、後続組をパスさせるために邪魔にならない場所に移動した。捜索を一時的に中断したときに捜索時間の時計は止まるので、そのプレーヤーはさらに1分間捜索することが認められる。
  • プレーヤーはバンカー内で砂に被われていると思われる自分の球を捜索していた。プレーヤーは球を捜索するために自分に許される行動について疑問があったので、1分間捜索した後、レフェリーまたは委員会に裁定を求めるために捜索を止めた。2分後、レフェリーが来てプレーヤーに裁定を与えた。プレーヤーが捜索を再開する場合、プレーヤーは2分間その球を捜索することが認められる。
18.2a(1)/2
キャディーはプレーヤーが来る前にプレーヤーの球の捜索を始める必要はない
プレーヤーは自分のキャディーに自分の球の捜索を始めないように指示することができる。 例えば、プレーヤーはロングドライブを深いラフの中に打ち込み、別のプレーヤーはショートドライブを深いラフの中に打ち込んだ。プレーヤーのキャディーは、捜索を始めるためにプレーヤーの球があると思われる場所に向かって歩き始めた。プレーヤーを含む誰もが、その別のプレーヤーの球があると思われる場所にその球を捜すために歩いて行った。 プレーヤーは自分のキャディーにその別のプレーヤーの球を捜すように指示し、自分の球の捜索を皆が手伝うことができるようになるまで遅らせることができる。
18.2a(1)/3
「球を確認するための合理的な時間」の意味
規則18.2a(1)は、見つかった球がプレーヤーの球であると思われる場合、そのプレーヤーは見つかったその球を速やかに確認しなければならないことを規定している。そして、球を確認する場合、プレーヤーはその球を確認するために合理的な時間が認められている。 しかしながら、3分間の捜索時間中に球を見つけて確認するのであれば、その3分間の中で十分に時間をかけて確認することができるが、 球が3分の捜索時間ぎりぎりに見つかった場合は、球を確認するためにプレーヤーに1分以内の時間を認めることが合理的である。 例えば、プレーヤーは球を捜し始めてから2分30秒で球を見つけたが、その球が自分のものであることをすぐには確認することができなかった。 この場合、そのプレーヤーにはその球を確認するために1分の時間を認めることが合理的であり、つまりプレーヤーは球を捜し始めてから3分30秒以内でその球を確認することができれば、その球は紛失とはならない。しかし、プレーヤーが3分の捜索時間が終了した後にその球が自分の球ではないことが分かった場合、その球はもはや紛失となっており、プレーヤーがさらに捜索する時間はない。 同様に、球が3分の捜索時間ぎりぎりに見つかったが、プレーヤーがその球が見つかった場所にいない場合、規則18.2a(1)はプレーヤーがその球がある場所に行くための合理的な時間も認めており、そこに到着してから、プレーヤーがその球を確認するために1分以内の時間が認められる。(新)
18.2a(2)/1
水流が球をアウトオブバウンズに動かす
水流(一時的な水ペナルティーエリアの水のどちらか)が球をアウトオブバウンズに運んだ場合、そのプレーヤーはストロークと距離の救済を受けなければならない(規則18.2b)。水は自然の力であり、外的影響ではないので規則9.6は適用されない。
18.3

暫定球

18.3a/1
どのような場合にプレーヤーは暫定球をプレーできるか
プレーヤーは自分が暫定球をプレーすることが認められるかどうかを決める場合、その時点でそのプレーヤーが知っていた情報だけが考慮される。 暫定球をプレーすることができる例は次の場合を含む:
  • 元の球はペナルティーエリアの中にあるかもしれないが、ペナルティーエリア以外の場所で紛失したり、アウトオブバウンズであるかもしれない。
  • プレーヤーは元の球がジェネラルエリアに止まったと思ったが、紛失するかもしれなかった。その後、3分の捜索時間内に元の球がペナルティーエリアの中で見つかった場合、プレーヤーは暫定球を放棄しなければならない。
18.3a/2
捜索を始めた後でも暫定球をプレーすることが認められる
プレーヤーは、3分の捜索時間が終了する時点まで、紛失の可能性のある球について暫定球をプレーすることができる。 例えば、3分の捜索時間が終わる前に、直前のストロークを行った箇所に戻って暫定球をプレーすることができる場合、プレーヤーは暫定球をプレーすることができる。 プレーヤーが暫定球をプレーして、その後で3分の捜索時間内に元の球が見つかった場合、プレーヤーはその元の球でのプレーを続けなければならない。
18.3a/3
同じ箇所からプレーした各球は直前の球にだけ関連している
プレーヤーが同じ箇所から複数の球をプレーした場合、各球は直前にプレーした球にだけ関連している。 例えば、プレーヤーは自分のティーショットが紛失するか、アウトオブバウンズであるかもしれないと思ったので暫定球をプレーした。その暫定球は元の球と同じ方向に飛んだので、何の告知もせずに、プレーヤーは別の球をティーからプレーした。その別の球はフェアウェイに止まった。その別の球はフェアウェイに止まった。 元の球が紛失アウトオブバウンズでなかった場合、そのプレーヤーは罰なしにその元の球でのプレーを続けなければならない。 しかしながら、元の球が紛失したり、アウトオブバウンズであった場合、そのプレーヤーは何の告知もしていなかったので、ティーからプレーした3つ目の球でのプレーを続けなければならない。したがって、その3つ目の球は、その暫定球が止まっている場所にかかわらず、ストロークと距離に基づいてその暫定球について取り替えた球となる(規則18.1)。そのプレーヤーはその3つ目の球をティーからプレーした時点で5打目(罰打を含む)を終えたことになる。
18.3b/1
暫定球のプレーであることを「明確に示す」供述
プレーヤーが暫定球をプレーする場合、その宣言で「暫定」という言葉を使うことが最善である。しかしながら、暫定球をプレーしようとしているプレーヤーの意図を明確にするその他の供述も受け入れられる。 プレーヤーが暫定球をプレーすることを明確に示す宣言の例は次を含む:
  • 規則18.3に基づいて球をプレーします。」
  • 「念のために別の球をプレーします。」
プレーヤーが暫定球をプレーすることを明確に示しておらず、そのプレーヤーがストロークと距離に基づいて球をインプレーにすることを意味する例は次を含む:
  • 「もう一回打ちます。」
  • 「別の球を打ちます。」
18.3c(1)/1
暫定球に対してとった行動は暫定球の続きである
元の球があると推定する場所よりホールに近い場所で、暫定球に対してストローク以外の行動(ドロップ、プレース、あるいは別の球に取り替えるなど)をとることは、その暫定球を「プレー」していることにはならないので、その球の暫定球としてのステータスを失わせることはない。 例えば、プレーヤーの球がホールまで175ヤードの場所で紛失したかもしれないので、そのプレーヤーは暫定球をプレーした。元の球を少しだけ捜した後で、そのプレーヤーはホールまで150ヤードのブッシュの中にある暫定球をプレーするために前へ進んだ。プレーヤーはその暫定球をアンプレヤブルと決めて、規則19.2cに基づいてその球をドロップした。ドロップした球をプレーする前に、プレーヤーが捜索を始めてから3分間以内に観客がそのプレーヤーの元の球を見つけた。 この場合、捜索を始めてから3分間以内に元の球が見つかり、そのプレーヤーは元の球があると推定する場所よりもホールに近い箇所からその暫定球ストロークを行っていなかったので、元の球はインプレーの球のままとなる。
18.3c(2)/1
元の球の推定箇所はどちらの球がインプレーであるのかを決めるために用いられる
規則18.3c(2)では、プレーヤーが自分の元の球があると「推定」する箇所を用いて暫定球がその箇所よりホールに近い場所からプレーされたかどうか、元の球と暫定球のどちらがインプレーの球であるのかを決定する。この推定箇所は元の球が最終的に見つかった場所ではない。むしろ、プレーヤーが元の球があると合理的に考えたり、みなした箇所である。 どちらの球がインプレーなのかを決定する例は次の場合を含む:
  • 自分の球が紛失したり、アウトオブバウンズであるかもしれないと思ったプレーヤーが暫定球をプレーしたところ、元の球の推定箇所よりもホールに近い所には止まらなかった。プレーヤーは球を見つけ、自分の元の球だと思ってその球をプレーした。プレーヤーはその後でプレーした球が暫定球であったことが分かった。この場合、暫定球は元の球の推定箇所よりホールに近い箇所からはプレーされていない。したがって、プレーヤーは元の球の捜索を再開することができる。捜索を始めてから3分間以内に元の球が見つかった場合、その球はインプレーの球のままであり、プレーヤーは暫定球を放棄しなければならない。元の球が見つかる前に捜索の3分間が終了した場合、暫定球インプレーの球となる。
  • 自分のティーショットが紛失したり、アウトオブバウンズと定められた道路を越えたかもしれないと思ったプレーヤーが暫定球をプレーした。プレーヤーは元の球を少しだけ捜したが見つからなかった。プレーヤーは前に進み、元の球があると推定する場所よりホールに近い箇所から暫定球をプレーした。その後で、プレーヤーはさらに前に進んだときに元の球をインバウンズで見つけた。元の球は予想よりもかなり前方で見つかったので、道路を跳ねて転がって行き、インバウンズに戻ってきたに違いなかった。この場合、元の球があると推定する場所よりホールに近い箇所から暫定球がプレーされたときにその暫定球がインプレーの球となる。元の球はもはやインプレーではないので、放棄しなければならない。
18.3c(2)/2
相手や別のプレーヤーはプレーヤーの要請にかかわらずプレーヤーの球を捜すことができる
プレーヤーが元の球を捜さずに、暫定球でそのホールのプレーを続けることを選んだとしても、相手ストロークプレーでの別のプレーヤーは、プレーを不当に遅らせない限り、そのプレーヤーの元の球を捜すことができる。プレーヤーの球がまだインプレーの間に見つかった場合、そのプレーヤーは暫定球を放棄しなければならない(規則18.3c(3))。 例えば、パー3のホールで、プレーヤーのティーショットは深い森の中に入ったので、そのプレーヤーが暫定球をプレーしたところ、ホールの近くに止まった。この結果を受けて、そのプレーヤーは元の球を見つけることは望まずに、暫定球でのプレーを続けるために直接その暫定球に向かって歩いて行った。そのプレーヤーの相手ストロークプレーでの別のプレーヤーは、プレーヤーの元の球が見つかれば自分にとって有益であると思ったので、その球の捜索を始めた。 プレーヤーが暫定球に別のストロークを行う前に、相手やストロークプレーでの別のプレーヤーがプレーヤーの元の球を見つけた場合、プレーヤーは暫定球を放棄して、元の球でのプレーを続けなければならない。しかしながら、元の球が見つかる前に、プレーヤーが暫定球に別のストロークを行った場合、暫定球は元の球の推定箇所よりホールに近い場所にあったので、その暫定球がインプレーの球となる(規則18.3c(2))。 マッチプレーでは、プレーヤーの暫定球相手の球よりホールに近い所にあった場合、その相手はそのストロークを取り消してプレーヤーに正しい順番でプレーさせることができる(規則6.4a)。しかしながら、そのストロークを取り消しても、もはやインプレーではなくなっていた元の球のステータスを変えることはない。
18.3c(2)/3
どのような場合にホールに入った暫定球のスコアがそのホールのスコアになるのか
元の球がインバウンズで見つからない限り、プレーヤーがホールから暫定球を拾い上げたときに、ホールに入った暫定球のスコアがそのホールのプレーヤーのスコアとなる。なぜなら、この場合、ホールから球を拾い上げることはストロークを行うことと同じであるからである。 例えば、ショートホールで、プレーヤーAのティーショットは紛失するかもしれなかったので暫定球をプレーしたところ、ホールに入った。プレーヤーAは元の球を捜したいとは思わなかったが、プレーヤーB(Aの相手、あるいはストロークプレーでの別のプレーヤー)はプレーヤーAの元の球を捜しに出かけた。 プレーヤーAがホールから暫定球を拾い上げる前に、プレーヤーBがプレーヤーAの元の球を見つけた場合、プレーヤーAは暫定球を放棄して元の球でのプレーを続けなければならない。プレーヤーBがプレーヤーAの元の球を見つける前に、プレーヤーAがホールから暫定球を拾い上げた場合、プレーヤーAのそのホールのスコアは「3」となる。
18.3c(2)/4
プレーヤーが拾い上げた暫定球がその後でインプレーの球となる
規則に基づいて球を拾い上げることが認められていないときにプレーヤーが自分の暫定球を拾い上げ、その暫定球がその後でインプレーの球となった場合、そのプレーヤーは規則9.4b(球を拾い上げることや球を動かすことに対する罰)に基づいて1罰打を加え、その球をリプレースしなければならない。 例えば、ストロークプレーで、自分のティーショットが紛失するかもしれないと思ったのでプレーヤーは暫定球をプレーした。プレーヤーは元の球だと思った球を見つけ、その球にストロークを行い、暫定球を拾い上げた後になって、自分がプレーしたその球は元の球ではなく、誤球であったことが分かった。プレーヤーは元の球の捜索を再開したが、3分の捜索時間内に元の球を見つけることができなかった。 ストロークと距離の罰に基づいて暫定球インプレーの球になったので、プレーヤーはその球をリプレースする必要があり、規則9.4bに基づいて1罰打を受ける。また、プレーヤーは誤球をプレーしたことについて2罰打を受ける(規則6.3c)。プレーヤーの次のストロークは7打目となる。
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